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2026年7月20日の金属相場概況

Written by metal
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2026年7月20日朝時点の金属相場は、週明けの新規材料というより、先週末までに強まった「原油高、金利高、ドル高」の組み合わせをどう消化するかが焦点になっている。Reutersは17日、米国とイランをめぐる緊張がエネルギー価格を押し上げ、インフレ懸念と米利上げ観測を強めたことで、金が週ベースで大きく下げたと伝えている。安全資産としての金を買う材料は残っているものの、今回は原油高が実質的に金利上昇の材料として受け止められ、無利息資産には重い方向に働いたと見るのが自然である。

ゴールドは4,000ドル前後を挟む動きとなり、17日には反発したものの、週では下落が目立った。WSJの集計でも、COMEX金は7月17日までの週に2%超下げ、銀も6%超下げており、貴金属全体でポジション調整が続いた形である。中東情勢は本来なら金の下支えになりやすいが、今回の市場は「地政学リスクそのもの」よりも、「原油高がインフレを再燃させ、FRBの姿勢をタカ派寄りに戻す可能性」を強く見ているように見える。

シルバーは金よりも値幅が大きく、56ドル台まで水準を切り下げた。銀は金融商品としての側面と工業金属としての側面を併せ持つため、金利上昇観測で金と同じく上値を抑えられながら、景気や製造業への不安にも反応しやすい。S&P Globalの6月PMIでは、世界の製造業生産はなお堅調だった一方、在庫積み増しの効果が薄れ始め、企業の先行き期待や雇用は弱まっている。銀の弱さは、この二つの顔のうち、足元ではどちらも強い支援材料になりにくいことを示している。

プラチナとパラジウムも、方向感としては慎重に見たい局面である。Reutersは17日の時点で、プラチナが1,600ドル前後、パラジウムが1,250ドル近辺で推移し、いずれも週次では軟調だったと伝えている。自動車触媒需要や南アフリカ供給への見方が価格を左右する構図は変わらないが、足元では個別需給よりも、金利とリスク資産全体の調整が前面に出ている。PGMは供給不安だけで一方向に買われる段階ではなく、需要側の確認も必要な局面に入っている。

銅は、貴金属とは少し違う読み方が必要になる。COMEX銅は先週末に6.2ドル台でやや重く推移した一方、S&P GlobalのPMIは製造業の足元の生産がなお底堅いことも示している。つまり、銅にとって需要が急に消えたというより、先行きの在庫循環と高価格への抵抗が意識され始めている段階と考えられる。鉱山会社側では、Antofagastaが第2四半期の銅生産をおおむね横ばいとし、通年650,000〜700,000トンの生産見通しを維持したため、供給面は逼迫感を残しつつも、直近材料だけで強気一辺倒に傾けるほどではない。

全体として、今日の金属市場は「地政学リスクで買う」よりも、「エネルギー高が金利と需要にどう跳ね返るかを見極める」相場になっている。ゴールドは4,000ドル近辺を維持できるか、シルバーは工業需要への不安をどこまで織り込むか、銅はPMIの生産堅調と在庫循環の鈍化をどうバランスさせるかが焦点となる。原油、ドル、米金利が同じ方向に動く限り、金属相場は個別の需給材料だけでは説明しにくく、しばらくはマクロ主導の上下動を慎重に読む必要がありそうだ。

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