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2026年7月22日の金属相場概況

Written by metal
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2026年7月22日朝時点の金属相場は、前日の米国時間にかけて貴金属と銅がそろって持ち直した一方で、背景は単純なリスク回避ではない。Reutersは21日、米国とイランの攻撃応酬やフーシ派によるサウジ向け海上封鎖の脅しを受け、ブレント原油が91ドル台、WTIが84ドル台後半へ上昇したと伝えている。エネルギー供給不安は本来ゴールドを支えやすいが、同時にインフレ再燃と米利上げ観測を強め、ドル高にもつながるため、金属市場では買い材料と上値抑制材料が同時に出ている。

ゴールドは4,000ドル台前半で反発し、4,100ドルを試す手前まで戻した。中東情勢の悪化そのものは安全資産需要を誘いやすいが、今回は原油高が「インフレヘッジ」よりも「金利高への警戒」として読まれる場面も多い。WSJは金と銀の上昇に、地政学リスクやインフレ懸念に加えて、中国を中心とする現物需要や中央銀行買いが意識されていると伝えている。したがって、今日の金相場は強い一日ではあるものの、ドルと米金利が上向く環境で一方的に上値を追う局面とまでは言い切りにくい。

シルバーは金よりも勢いが目立ち、米先物は3%超上昇した。銀は貴金属として金に連動するだけでなく、AIインフラ、電力設備、電子部材などの工業需要を受けやすい。金利高が重い環境でも銀が強かったのは、単なる安全資産買いではなく、需要テーマの買い戻しが重なったためと見られる。ただし、年初からの大きな調整を完全に取り戻したわけではなく、PMIや企業の設備投資関連の数字が弱ければ、工業金属としての面から再び上値が重くなる可能性は残る。

プラチナとパラジウムも小幅に上昇したが、こちらはまだ需給の評価が揺れやすい。プラチナは水素関連や宝飾需要、パラジウムは自動車触媒需要に反応しやすいが、原油高と金利高が長引けば自動車販売や製造コストには逆風になる。南アフリカなどの供給不安が意識される局面では下値が支えられやすい一方、需要側の回復を確認しないまま強気に傾くには材料が不足している。今日の上昇は、貴金属全体の買い戻しに連れた面を含めて慎重に見る必要がある。

銅は、今回の金属相場の中で最も需給要因がはっきりしている。Reutersは21日、LME銅が1カ月超ぶりの高値を付け、中国の現物市場で在庫減少、輸入プレミアム上昇、季節的な鈍化にもかかわらず底堅い需要が確認されたと伝えている。上海取引所の在庫は5月初めから大きく減り、LME在庫も同じ期間に縮小しており、短期の現物逼迫が価格を押し上げた形である。BHPも直近の操業レビューで、銅価格が前年比で大きく上昇する一方、ディーゼル価格やサプライチェーン負担が続いていると説明しており、銅は需要の強さだけでなく「届く銅の少なさ」に価格が付いている。

PMI面では、S&P Globalが今週発表予定の7月フラッシュPMIについて、中東情勢の再燃と原油高が成長、インフレ、雇用、供給網にどう影響したかを測る材料になると指摘している。6月調査ではインフレ圧力の一部冷却と景気の粘りが見られた一方、在庫積み増しによる一時的な生産押し上げ、高価格による需要抑制、供給網のストレス、世界的な雇用の弱さも残っていた。今日の金属市場は、ゴールドの安全資産性、シルバーの工業需要、銅の現物逼迫が同時に買われた日だが、原油高が金利と需要の両面で逆風にもなり得るため、次のPMIと米金利の反応を見てから方向感を判断する局面と言える。

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