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2026年7月26日 週次金属相場レポート

Written by metal
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今週の全体像

2026年7月第4週の金属市場は、景気指標の底堅さと、原油・金利・ドル高への警戒が同時に走る、やや読みづらい週となった。S&P Globalの7月フラッシュPMIでは、米国・ユーロ圏・日本・英国の主要先進国で成長が持ち直した一方、在庫積み増しや一時的なサービス需要に支えられた面もあり、需要の強さをそのまま長期トレンドと見るにはまだ慎重さが要る。中東情勢を背景に原油が一時100ドルを回復し、その後は反落したものの、エネルギー価格と供給網への不安は週を通じて相場の前提に残った。

この環境では、金属ごとの反応は一方向には揃わなかった。ゴールドやシルバーには押し目買いが入り、前週までの下落から一定の戻りを見せたが、同時に米国債利回りの上昇とドルの底堅さが上値を抑えた。インフレ懸念は通常なら金の支援材料になりやすい一方、今回はそれが「利下げではなく追加利上げ観測」につながりやすく、非利子資産である金には相殺的に働いた点が重要である。

貴金属の動き

ゴールドは週末にスポットで4,050ドル台、米先物で4,070ドル前後まで戻し、週間では小幅ながら反発した。急落後の買い戻しと短期筋のショートカバーが支えになった一方、4,000ドル近辺を割り込むか、あるいは再び4,100ドル台を固められるかは、来週の米FOMCと原油価格次第という面が大きい。シルバーは金より反発が目立ち、50ドル台後半で推移した。投資需要だけでなく、AI・半導体・電化関連の製造業需要を意識した買いも入りやすく、金利上昇への弱さを抱えつつも、景気指標の改善には相対的に反応しやすかった。

プラチナとパラジウムは、金銀ほど素直な戻りにはならなかった。プラチナは1,600ドル前後で方向感を探る動きとなり、パラジウムは1,200ドル台半ばで上値の重さが残った。自動車触媒向け需要や代替需要への見方がまだはっきりせず、景気回復期待だけで買い切るには材料が不足している。貴金属全体としては「安全資産買い」だけではなく、金利と実需の差が価格差として表れた週だったと言える。

産業金属と銅

銅は、LMEの公式価格で1トン13,000ドル台前半を維持し、需要改善と供給制約の両方を織り込む高値圏の推移が続いた。PMIでは先進国の製造業に持ち直しが見られ、とくに日本では製造業生産の伸びが2014年以来の強さとされたが、その一部は中東情勢に備えた油関連投入材の在庫積み増しでもある。つまり、銅にとっては需要回復の兆しであると同時に、供給網不安が作った前倒し需要という面もあり、足元の強さを過度に単純化しない方がよい。

鉱山会社の発表も、銅相場を支える材料と抑える材料が混在した。BHPは6月期通年で約200万トンの銅生産を示し、銅価格が前年より大きく上がったことを確認した。Rio TintoはOyu Tolgoiの増産が順調で、上期の銅生産成長を示した。一方でFreeport-McMoRanは高い銅価格が利益を支えたものの、Grasbergの復旧途上という制約も残る。供給は中長期では増やそうとしているが、短期では障害や地域リスクが残るため、銅価格は「需要が強いから上がる」というより、「届く銅への評価」が高い状態に近い。

来週見る材料

来週は7月28日から29日の米FOMCが最大の確認点になる。市場は据え置きを中心に見ているものの、原油高、関税、PMIの価格指数、米国債利回りの上昇が重なっており、声明文や記者会見が追加利上げへの含みをどこまで残すかで、金とドル、銅と株式の反応は変わりやすい。ゴールドは4,000ドル台を維持できるか、シルバーは景気敏感面の買いが続くか、銅はPMI改善が在庫積み増しを超えた実需として確認されるかが焦点となる。今週の金属市場は強さを見せたが、その強さはまだ落ち着いた成長期待ではなく、供給不安と政策不透明感の上に乗った強さとして見ておきたい。

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